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第1期*活動報告
2018.01.15

2017年12月27日(水) 科学三昧 in あいちで研究発表を行いました(後篇)


名大MIRAI GSC活動ブログをご覧のみなさま、こんにちは。
さて、今回は「科学三昧 in あいち2017」での研究発表の続きをご報告いたします。

ポスター発表(GSC16班)
“The Correlation Between Sperm Length Measured with a New Method and the Volume of its Mitochondria"
(新たな測定方法で解析した精子の長さとミトコンドリアの体積の相関)


16班の発表(指示棒の先に注目!)

「孔雀の羽で見られるような、自分の生存能力は削られるが子孫を多く残すのには役立つ"装飾形質"はショウジョウバエの精子でも見られます。体の二倍もの長さのある精子は、極端に長いミトコンドリアによるものだと私たちは仮説を立てました。解剖を必要としない共焦点レーザー顕微鏡を用いた新たな解析方法で精子とミトコンドリアの相関関係を導き出していきます。」


↑この日はお一人での発表でしたが元気に頑張りました!

ポスター発表(GSC17班)
“The Structural Change of F-actin by Cofilin binding" 
(コフィリンによるF-アクチンの構造変化)


17班のお二人

「私たちはコフィリンが結合することによって起こるFアクチンの構造変化について研究した。単一像の電子顕微鏡画像におけるFアクチンの2重らせん構造の間隔を分析することで、コフィリンの結合による構造変化の範囲や、その構造変化はFアクチンの位置によってどのように違うのかを調べた。その結果、アクチンの向きが大いに関与していることが分かった。」


↑研究仲間とともに大勢の聴衆が発表を聞きにきてくれました!

ポスター発表 (GSC20班)
“Diversity of insect -microbe symbiosis-
 Relationships between yeast carried by stag beetles and yeast"
(昆虫 ―微生物共生系の多様性―クワガタムシが運ぶ酵母と樹液の酵母の関係―)


20班のお二人

「メスクワガタは酵母を貯蔵し運搬するための器官「マイカンギア」を持つ。本研究では、クワガタとマイカンギアの酵母との共生関係を明らかにするため、クワガタ(3種)のマイカンギアの酵母と、それらのクワガタが訪れた樹木の樹液に含まれる酵母を比較した。クワガタ全ての種類及び個体について酵母種は異なり、また樹液の酵母との共生関係も見られなかった。」


↑マスコットと一緒に記念撮影。(Tシャツのクワガタはお二人の自筆です!)


↑クワガタさん(手作りです)

ポスター発表 (GSC22班)
“Uptake and intracellular transport of food proteins by intestinal epithelial cells"
(培養したヒト腸上皮細胞におけるタンパク質の取り込みと細胞内動態)


22班のお二人

「ヒト腸上皮細胞による食物タンパク質の取り込みを観察し、食物アレルギーとの関連性を研究した。比較するために、タンパク質以外に多糖や脂肪酸の取り込みも調べた。結果的に、腸上皮細胞はどのような高分子でも取り込むが、その後の細胞内での動態は異なった。得られた結果から、腸上皮細胞は腸管から体内に取り込む高分子の量を調節することができると考察した。」


↑数多くの聴衆からの質問に、お二人が手分けして熱心かつ丁寧に答えていました。

ポスター発表(GSC23班)
“EGFR mutation status and effect of Gefitinib in lung cancer"
(肺がんにおけるEGFR変異とGefitinibの作用)


23班のお二人(難しい研究テーマですが、一つ一つ丁寧に説明していました)

「今回、わたしたちは肺がんの分子標的薬Gefitinibについて研究した。分子標的薬とは、従来の治療法とは異なり、特定の遺伝子変異のある細胞に作用するため、正常細胞への影響が少ないという画期的な薬である。実際には、Gefitinibがどのような細胞の増殖が抑え、どのような細胞には影響しないのか、またそのメカニズムについて知るため実験を行った。」


↑発表前に記念撮影しました。(当日までの発表準備をとても頑張ってきました!)

ポスター発表(GSC25班)
“The Treatment on Cerebellar Hypoplasia of Reeler Mouse By Artificial Stimulated Cell Proliferation"
(リーラーマウスの小脳形成不全を治療できないか 細胞増殖を人工的に刺激したい)


25班のお二人

「私達は、リーラーマウスの小脳の形成不全を人工的に治療でいないか、という研究をしました。リーラーマウスとは、小脳の細胞がうまく増殖せず小脳が小さいため、歩行に障害があるマウスです。生まれたての赤ちゃんマウスにSAGという細胞増殖を促進する物質を一週間投与し続けた後、小脳の大きさが増加したかを検証しました。目指せ、リーラーマウスの救出!!」


↑質問に答えています。(時間中、聴衆が押し寄せていました!)


↑ポスターの図を使って丁寧に説明していますね~。

ポスター発表の後、閉会式となり、無事に科学三昧は終了しました。
現地で解散前に、GSC生で記念写真を撮りました。


↑開会式&閉会式の大隅ホール前で記念撮影。(杉山先生と一緒に)
欠席&会場スタッフ(後片付け)で写っていない方、ごめんなさいm(_ _)m

GSC生のみなさん、大変おつかれさまでした!
これまでの準備と練習の成果が実り、すばらしい発表となりましたね。
協力してくださった研究室の先生方、学生さんたち、発表の指導をしてくださった講師の方、本当にありがとうございました。

さて、2018年も名大MIRAI GSCはまだまだ続きます。
次回のGSC生の活動報告も、お楽しみに。

これからも名大MIRAI GSC活動ブログをどうぞよろしくお願いいたします。
 
名大MIRAI GSC事務局