高等研究院レクチャー |
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学内教員、大学院生を対象とする高等研究院の最も重要な学術講義として位置づけ、学内外の特に優れた研究を採り上げ、全学の積極的な参加を要請する。学外にも公開する。
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第7回高等研究院レクチャー 要旨集(PDF) 素粒子質量起源の謎に迫る |
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素粒子研究者の坂田昌一先生がお亡くなりになってから、既に40年が経過しました。その間、素粒子物理学は坂田先生の遺された業績をもとに、革命的発展を遂げてきました。今年は先生の生誕100年を記念するにあたり、素粒子物理学もいままさに第二の革命期を迎えようとしています。2010年4月に名古屋大学に素粒子宇宙起源研究機構(KMI)が創設されました。この機構は、名古屋大学のこれまでの素粒子物理・宇宙物理研究の輝かしい伝統を発展させるべく各関連研究者を集結し、さらには素粒子理論に計算物理学の手法も取り入れ、現在の標準理論を超える現代物理学の新たな地平を開拓することを目的としています。今回の高等研究院レクチャーでは、坂田先生の生誕100年のこの機会に先生のこれらの業績とひととなりを紹介し、現在の科学研究を進めるうえでの手がかりとするとともに、KMIの組織・目標を紹介し、現在の素粒子標準理論の抱える未解決問題、特に素粒子質量起源の謎について、「何が問題なのか」「どのような解決が考えられるのか」「それらがどのように検証されるのか」をノーベル物理学賞受賞者である益川敏英先生、基礎理論研究センター長である棚橋誠治先生、同じく基礎理論研究センターの若手研究者の青木保道先生、にわかりやすく講演して頂きます。
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開催日
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2011年 11月9日 |
開催場所
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主 催 | 高等研究院 |
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レクチャラー
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所属
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演題
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益川 敏英
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名古屋大学特別教授
素粒子宇宙起源研究機構長 |
坂田先生誕生100年にあたって
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棚橋 誠治
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名古屋大学素粒子宇宙起源研究機構
基礎理論研究センター長・教授 |
KMIでの素粒子論研究:素粒子質量起源の謎
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青木 保道
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名古屋大学素粒子宇宙起源研究機構
基礎理論研究センター長・准教授 |
高性能計算機システム・ファイで素粒子の
質量起源の謎に挑む |
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実施報告(PDF)
『名大トピックス』 |
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第6回高等研究院レクチャー 要旨集(PDF) 環境学という学問を創る |
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環境学という学問は、何でしょうか?環境学を医学に例えて説明します。ある地域の「環境問題」とは人体の一部分の「病気」に相当します。環境学とは、環境の病を「診断」し「治療」するためのものです。環境の問題究明と救命には、「診断型」と「治療型」双方の研究が必要です。地域の環境の診断と治療に責任をもってあたるのが「臨床環境学」。臨床を支える共通の基盤を、地域の問題をまたいで構築していくのが「基礎環境学」。これら二本の環境学の柱をもっと大きな地域環境問題の架け橋とし、診断と治療もしっかりとつないでいく必要があります。第6回高等研究院レクチャーでは、名古屋大学環境学研究科の先鋭研究者、中塚武先生、横山智先生、加藤博和先生の3名がそれぞれの話題を通じて、基礎と臨床の環境学のコラボによって拓かれる最先端の環境学を解説します。環境学という学問の創造にむけて、名古屋大学グローバルCOEプログラム(GCOE)「地球学から基礎・臨床環境学への展開」では、真摯にかつ果敢に環境問題に挑戦し続け、世界屈指の成果を着々とあげています。GCOEリーダーの安成哲三先生が、その先進的な取り組みと意義について分かりやすく解説します。
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開催日
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2011年 3月29日 |
開催場所
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主 催 | 高等研究院 |
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レクチャラー
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所属
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演題
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安成 哲三
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名古屋大学地球水循環研究センター教授
地球生命圏研究機構長 グローバルCOE「地球学から基礎・臨床環境学への展開」拠点リーダー |
グローバルCOEプログラム
「地球学から基礎・臨床環境学への展開」のめざすもの |
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中塚 武
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名古屋大学大学院環境学研究科
地球環境科学専攻・教授 |
人間社会は気候変動にいかに対峙できるか:高分解能古気候学を通して、歴史に学ぶ
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横山 智
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名古屋大学大学院環境学研究科
社会環境学専攻・准教授 |
ラオスの環境問題:
森林資源・人間活動・環境政策の 諸相と動態 |
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加藤 博和
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名古屋大学大学院環境学研究科
都市環境学専攻・准教授 |
人にも環境にもやさしい交通システムと地域づくりを目指して
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実施報告(PDF)
『名大トピックス』No.216(2011年5月)、p.15 |
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第5回高等研究院レクチャー 要旨集(PDF) 思想史とアダム・スミスーなぜ復活したのかー |
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アダム・スミスは、『国富論』(1779年)の著者である以前に、『道徳感情論』(1759年)を著した道徳哲学者であり、スミスの自由主義は、市場万能論に収まるものではなく、人間と社会についての豊かな洞察に基づくものでした。世界経済が新しい困難に直面し、経済的自由主義の功罪が問われる中で、スミスに再び注目が集まっているのも当然でしょう。日本のスミス研究は、『国富論』研究のみならず、スミス道徳哲学の思想史的研究で世界をリードしてきました。近代的個人の自由と平等について思索した社会思想家としてのスミスの姿を、日本の研究ほど明らかにしえたものはありません。第5回高等研究院レクチャーでは、トマス・ホッブズ、アダム・スミスを中心とするイギリス思想史研究の世界的第一人者の名古屋大学名誉教授水田洋先生、ヨーロッパ啓蒙思想史とフランスを中心とした19世紀思想史の研究分野の第一人者の名古屋大学の安藤隆穂先生、アダム・スミスの『道徳感情論』と『国富論』の関係に関する研究で最も注目されている研究者の大阪大学教授の堂目卓生先生をレクチャラーとして迎え、社会思想家としての新しいスミス像について分かりやすくご講演いただきます。
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開催日
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2010年 6月24日 |
開催場所
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主 催 | 高等研究院 |
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レクチャラー
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所属
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演題
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堂目 卓生
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大阪大学大学院
経済学研究科・教授 |
スミスと現代
経済学の基礎としての人間研究 |
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安藤 隆穂
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高等研究院・副院長
大学院経済学研究科・教授 |
スミスを読む近代フランス
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水田 洋
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日本学士院会員
名古屋大学名誉教授 |
アダム・スミスの自然法学
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総括:ディスカッション | 今、スミスをどう読むか | |||
実施報告(PDF) 『名大トピックス』No.207(2010年8月)、p.5 |
第4回高等研究院レクチャー 要旨集(PDF) "生命機能から病気を解き明かす" |
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すべての病気は、本来正常に働くべき生命機能が破綻することで起こってきます。生命を機械に例えれば、いろいろな場所が故障することで病気になるわけです。この生命機械を形作っているのが細胞であり、そしてさらに突き詰めていくと分子にまでたどり着きます。これらは、どのようにお互い連絡をとりながら働いているのでしょうか?そして、病気の時にはどんな連絡役がどのように故障しているのでしょうか?また、生命機械と人工機械とはどのように違うのでしょうか?第4回高等研究院レクチャーでは、これらの問いに、Rhoファミリーという細胞間の連絡役の研究で世界をリードする名古屋大学の貝淵弘三教授と、生命を分子機械として解き明かす極めて独創的な研究で知られる大阪大学の柳田敏雄教授にわかりやすく答えていただきます。
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開催日
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2010年 5月28日 |
開催場所
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主 催 | 高等研究院 |
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共 催 | グローバルCOE「機能分子医学への神経疾患・腫瘍の融合拠点」 | |||
レクチャラー
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所属
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演題
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祖父江 元
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医学系研究科・教授
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GCOE-機能分子医学への
神経疾患・腫瘍の融合拠点 について |
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貝淵 弘三
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医学系研究科・教授
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細胞内シグナル伝達から
種々の疾患を考える |
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柳田 敏雄
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大阪大学大学院
生命機能研究科・特任教授 |
ノイズを使う生命機能 |
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実施報告(PDF) 『名大トピックス』No.206(2010年7月)、p.8 |
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第3回高等研究院レクチャー 要旨集(PDF) "宇宙への挑戦。" |
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宇宙には謎のキープレーヤー達がたくさんいます。今回のテーマ『宇宙への挑戦。』では消えてしまった反粒子、太陽が引き起こす宇宙の嵐、惑星や有機物を生み出すもととなった宇宙塵が主役を演じます。名古屋大学グローバルCOE「宇宙基礎原理の探求」においては真摯にかつ果敢に宇宙の謎に挑戦し続け、その全容解明に向け世界屈指の成果を着々とあげています。今回の高等研究院レクチャーでは、素粒子実験の若手リーダー飯嶋博士、高等研究院ホープの関博士、赤外線天文学を先導する金田博士、GCOEリーダーの杉山博士に講師としてお話しをして頂きます。
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開催日
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2010年 3月19日 |
開催場所
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主 催 | 高等研究院 |
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共 催 | グローバルCOE「宇宙基礎原理の探求」 | |||
レクチャラー
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所属
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演題
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杉山 直
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理学研究科・教授
グローバルCOE「宇宙基礎原理の探求」 拠点リーダー |
宇宙を理解する:
素粒子から太陽・地球、 そして宇宙まで |
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飯嶋 徹
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理学研究科・准教授
グローバルCOE「宇宙基礎原理の探求」 技術支援室長 |
消えた反粒子の謎に迫る:
Bファクトリー実験における 三つの発見 |
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関 華奈子
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高等研究院教員
太陽地球環境研究所・准教授 |
オーロラと宇宙の嵐:
太陽がひきおこす宇宙環境の ダイナミックな変動 |
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金田 英宏
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理学研究科・准教授
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宇宙の謎を解き明かす:
赤外線衛星「あかり」の発見 |
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実施報告(PDF) 『名大トピックス』No.204(2010年5月)、p.12 |
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第2回高等研究院レクチャー 要旨集(PDF) "マイクロ・ナノメカトロニクスの衝撃" |
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「マイクロ・ナノメカトロニクス」とは、マイクロマシンやナノテクノロジーを応用して、従来の機械とはスケールや構造、製作原理まで全く異なった新しい微細技術を実現する、無限の可能性を秘めた技術の総称です。名古屋大学グローバルCOE「マイクロ・ナノメカトロニクス教育研究拠点」においては、ナノサイズの夢のような次世代ロボットなど、色々なマイクロマシンの実用化に向けて、世界トップレベルの研究を行っています。今回の高等研究院レクチャーでは、同拠点リーダーの福田敏男教授、同拠点コアメンバーの佐藤一雄教授、また、最先端ロボット技術による医療・福祉支援の研究分野の第一人者の早稲田大学の藤江正克教授に講師としてお話をしていただきます。
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開催日
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2010年 1月15日 |
開催場所
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主 催 | 高等研究院 |
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共 催 | グローバルCOE「マイクロ・ナノメカトロニクス教育研究拠点」 | |||
レクチャラー
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所属
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演題
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福田 敏男
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工学研究科・教授
グローバルCOE「マイクロ・ナノメカトロニクス教育研究拠点」拠点リーダー |
マイクロ・ナノメカトロニクスから夢のバイオロボットへ
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佐藤 一雄
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工学研究科・教授
グローバルCOE「マイクロ・ナノメカトロニクス教育研究拠点」コアメンバー |
MEMSに科学を:シリコン結晶異方性エッチングの物理化学
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藤江 正克
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早稲田大学大学院創造理工学研究科総合機械工学専攻 専攻主任・教授
グローバルCOE「グローバルロボットアカデミア」拠点リーダー |
先進医療ロボットの楽しみ
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実施報告(PDF) 『名大トピックス』No.201(2010年2月)、p.6 |
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第1回高等研究院レクチャー 要旨集(PDF) | ||||
今まで、事故などで神経が損傷すると回復しないと考えられていました。しかしながら最近の研究から神経細胞も体の中で再生できることがわかり、神経再生のためのさまざまな研究が進んでいます。今回の高等研究院レクチャーでは、ES細胞や最近話題のiPS細胞を用い、神経再生医療の実現に向け研究を推進している慶應義塾大学医学部の岡野栄之教授に講師としてお話をしていただきます。 | ||||
開催日
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2009年
3月12日 |
開催場所
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名古屋大学医学部附属病院
中央診療棟3階講堂 |
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レクチャラー
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所属
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演題
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門松 健治
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医学系研究科・教授
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神経軸索再生とプロテオグリカン
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岡野 栄之
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慶應義塾大学 医学部・教授
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iPS細胞を用いた神経再生戦略
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実施報告(PDF) 『名大トピックス』No.191(2009年4月)、p.16 |